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 >> 夏休みらしくtamuさんとオフ会(前編)
 夏休みも終りかけ、と言ってはみるものの、地域によっては夏休みの期間はまちまちなので、もう休みを終えているところもあるらしいですね。四児の母でもあり、我が家の経済担当大臣でもあるヒロコさんの提言する「夏休み短縮に向けてのシナリオ」が着実に進行しているようでもあり、宿題に苦しむ方々のリミットがどんどん短くなるとあって私も心が痛みます。痛みをともなう構造改革、その犠牲者になっているかもしれないtamuさんが今回のオフのお相手となります。是非とも宿題を終えてからご参加いただきたいのですが、なかなかそうもいかないでしょう。夏休みの宿題は質よりも量をとるようなイメージがあるとも言われていますし、tamuさんも御多分に洩れずといったところでしょう。いや終ってるにこしたことはないんですが。
テレポーテーション・・・!? フジテレビ、近いよ ここに行くんだよ!
 待ち合わせは現地集合。tamuさんと私の付き合いの長さなら神様が引き合わせてくれるはず・・・!なんていうわけのわからん理屈ではなく、ただ単に私が自転車で行ける距離だったので待ち合わせ場所がないという実にドグマチックなことが根拠。やめて、独りよがりとか言わないで!自転車パンクしてて結局電車で行ったんだから!隣の区に移動するだけなのに山手線でJR大崎駅まで行って、りんかい線に乗り換えて写真の東京テレポート駅まで乗り継ぎましたよ。おいおい、どーいうことだい?こりゃもしかしたら電車使った方が金も時間もかかってるんじゃ・・・などと、東京都の東方縦ラインの交通網に愚痴をこぼしながら目的地に歩みを進める。今回のオフ会場は日本科学未来館。どうやらtamuさんが修学旅行かなんかで行き損ねたらしいので、せっかくだから!ということでここに。調べてみるとここは良質なプラネタリウムがあったり、館長が毛利衛さんだったりとかなり魅力的な雰囲気がプンプンと!足取りも軽いぜラララーイ!
シンボルマーク! でかいんだぜ
 最高気温34℃、雲ひとつない快晴の空の下、パレットタウンを横切り、青海駅を通り抜け、通行人が極端に少ない埋立地を歩く。照り返しの強いアスファルト、横を通るのは乗用車、トラック、乗用車。ああ、羽田が近いからかな・・・飛行機が大きく見えるよ・・・観覧車もでっけぇなぁ・・・しかしホントに人少ないな・・・歩くこと約20分、ようやく未来館が見えてきた。・・・でぇぇぇい!!なんで駅からこんな遠いんだぁぁぁぁ!!いくらなんでも遠すぎんだろバカヤロコノヤロォめぇぇぇぇ!!背中に汗を滲ませ、額には汗が浮く。息を荒げ、ようやく到着。やっと・・・やっと、着いたぞ!はやく、はやく来てくれtamuさん!脳がとろけちまうよ!しばらく外のベンチで座って待っていると遠くから「バカヤロコノヤロォめぇぇぇぇ!」という雄叫びが聞こえてきた。ああ、やっと来てくれたぜtamuさん・・・ 同じ苦難を乗り越えた私たちが意気投合するのに長い時間を要することはなかった。目的地に到着した時の見事なシンメトリー、奇跡としか言いようがない。JR新橋駅からゆりかもめを使っていればもっと楽に行けたなんてこと、知ってたらこんな意気投合はなかったはずだよね・・・
すごい人ゴミだ・・・! 宇宙船の中も人ゴミ まばらに見えるだけなんです
水圧実験中! せーんすーいかーん! 液晶でウゴウゴ動いてる
 入館。すさまじい混み合い。直後にプラネタリウムが全時間満席で既になす術なかったり、鼻の高い外人の多さに圧倒される僕的しごとば。なんという客層と人数・・・!わんさわんさカーニバルでおなかいっぱいになりそうだ・・・と思ったのは最初だけ。実際、中に入ってみるとこれがかなり面白い。実物大の潜水艦があって中にも入れたり、実物大スーパーカミオカンデのレプリカがあったり、インターネットの物理モデルがあったり、これは年齢問わず楽しめる内容になってました。実際、カップルさんも多くてtamuさんと一緒に舌打ちしてたくらいですから、既に周知のことかもしれませんけどね。
 「なんつー充実した内容・・・!高ぶってきたぜ!さぁ!次はどこに行くんだい、ユーさん!?」「さぁ!次はASIMOだよ、tamuさん!」気持ち悪いテンションの2人が向かうは「技術革新と未来」と銘打たれたフロア。このフロアは全体的に近未来的なビンビンに伝わってくる。なんといってもロボット密度が高く、ざっと見るだけでも何体か目に入ってくる感じだ。アニマルセラピーと同じ癒し効果が期待される「パロ」、自由自在にどこにでも行ける「ハルク・ツー」など、これだけでもすごい感じなのに、これに加えてASIMOである。もうハイテンションもここまでくると失禁寸前である。ASIMOに関しては常時公開というわけではなく、「実演」といった形で公開されるということだった。
 「はい、こちらあと15分少々でASIMO実演となりまーす!小学生以下の方は前方の方でご覧いただけますので係りの者にお申しつけくださーい!」これを聞いた私たちは迷うことなく小学生で通ろうとした。そう。人間チャレンジ精神を忘れたらおしまいなんだ、何事も挑戦してみることが大s「はい、お父さんは後ろの方でおねがいしまーす」私は無残にも係りのおじさんにブロックされてしまった。くっ・・・!まだまだ年齢的には子ども寄りなのになんで・・・!一方tamuさんは骨盤を変形させて前列に躍り出た。
胸には未来館ロゴが・・・! 前列中央あたりにtamuさんが・・・
 実演が始まる。上手からASHIMOが颯爽と歩いて登場。会場は一同「おーっ!」そして「歩いてる・・・!」というドヨメキ。ロボットってすげぇな、ロマンだよな、という前のおっちゃんのセリフが今でも忘れられない。くそ・・・!なんでtamuさんはあんな特等席でオレはこんな左サイド後方とか三都主みたいなポジションに・・・!よく見えねーぞ!どういうこった!ぎゃーすか喚く18歳のお父さんを尻目にパーフォーマンスを繰り広げるASIMO。膝を使い器用に上半身を動かしたり、走ったり、合成音声で喋ったり、実にロボットらしからぬスマートな動き。動くたびに歓声があがるとあって、ホンダもご満悦のことでしょう。しかし、感動もここまでだった。
 「ガガガガガガガ」会場で順調に機能していたはずのロボットが唸りをあげて泣きはじめた。上体が大きく縦に揺れ、明らかに常軌を逸した動きをしている。会場に広がる不安の色、それは子どもたちにも伝わり1人、また1人と泣きはじめる。「申し訳御座いませんが、今回の実演はこれで終了させていただきます!」スーツを来た男性と係りの人がステージにはいり、ASIMOを舞台袖へ移動させようとする。しかし、無碍に扱うということもできず、上手く移動させることができない。ざわめき、どよめく未来館。悪戦苦闘する職員、すると突然大きな爆発音が上がった。「ボーンッ!」突然走りはじめる白い機体。子どもの手を引き逃げる母親、やばい!前方にいる子どもたちが!た、tamuさんも危ない!人ゴミの中央を突進、暴走を止めることはできず悲鳴と喚声があがる。「ぐあぁぁぁぁぁぁ!」一際大きい生々しい声とともに金属がカベにぶつかる音がした。ASIMOは煙を噴出して停止した。中央にぽっかり出来た人の道で1人倒れている・・・tamuさん・・・!「た、tamuさーん!!」急いで駆け寄ってみるが、tamuさんはピクリとも動かない。「おい!起きろ!目を覚ませ!そんな50kgそこらの固体に潰されたところで人間死ぬわけないだろ!?せいぜいあばらが二、三本やられるだけだ!設定にムリがきてるのはわかってるんだろ!?おい!目を開けろ!目を開けるんだー!!」tamuさんはそれからすぐ、医務室につれられていったがまもなく脈は途絶えた。(つづく)

070828

「夏休みらしくtamuさんとオフ会」(後編)
 

ほーむ


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