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 >> キング・オブ・カンジ
 広辞苑によれば「中国で作られ、中国・日本などで使用されている表意(表語)文字」とある、漢字。「溌剌」なんて読めねーよ、「穿つ」なんて存在すら知らんわ、「礼賛」は「れいさん」だ、なんか文句あんのか、などとものすごい勢いで中高生の目の敵にされてしまうこの文字言語と、私たちは切っても切れない関係にあります。私が書いているこのテキストにも漢字が使用されており、憎いあんちくしょーの名前にも漢字が使われています。まさにみんなの共有物。愛着も一入です。
 私はある日、その漢字について思い当たりました。あれは確か学校の授業で「承る」という字を知った時でした。うけたまわる・・・!うけたまわる!なんて読みが長いんだ!ロング・ロンガー・ロンゲストで言ったら最上級!これまでの漢字なんて「短い」とか「細かい」とか長くてもこんなもん、3音程度が限度だったのに!長いものには巻かれろの精神でいったら「承」さんに追従した方が今後のためになるかもな・・・なんてたって漢字1字で平仮名5文字分の勢力だしな・・・いや、でもちょっと待て!ここはまだ学校身分の漢字が集っているにすぎない!まだまだ猛者がいるはずだ!「いったい読みが一番長い漢字は平仮名何文字分の勢力をもっているんだ!?」
 あれから幾年月。現代の荒波に揉まれたような錯覚に陥って、ウダウダとひがな日常を送っていた私も、ついに思い腰を上げることにあいなりました。そんなこと言いつつ、つい最近まで綺麗サッパリ忘れてたなんて日本男児らしからぬ事実はありえません。ここはどこですか、SHIGOTOBA、「しごとば。」ですよ。そんなことあるわけないじゃないですか。あるわけないんだよ。
 っで、調べました。見つけました。喜びました。狂喜乱舞しました。一人でなにやってんだ・・・オレと切なくなりました。その結果を気になった漢字とともに紹介します。ちぇけらー



 トップバッターは「金+頁」、言ってみればゴールデンページってところですか。私は、孔子の言葉を書に起こしたことからなんかきてんじゃねーの!?みたいなことを想像してましたよ。なんてったって金色頁ですから、きらめく1ページ、なんて素敵な漢字でしょう。でもなんか違うらしいんですよ。そんなこの漢字の読みはこちら。「あごがしゃくれる」
 すごいですね、漢字一字で主述を含むこともさることながら、なんてアントニオ。ファンタスティックの一言です。



 次峰「瓦+(懽−小)」もう勝手にベースの漢字にしてる「懽」すら読めないんですけどね。しかし、想像力は尽きないもので、まだ「瓦」が残ってる。ここから推測するに、おそらくこれは家屋に関係する漢字だ。瓦職人だったり、瓦をはる行為だったりに関するものに違いない!と思ったんですが、またもや違うみたいです。この漢字の読みは「あるきかたがただしくない」
 ええ、なんていうかあれですね。瓦関係ないし、それでいてなんて言うかなー、余計なお世話だバカヤロウ。



 副将「口+号」これはわかるよ、さっきみたいな得体の知れない漢字じゃないし、見慣れた漢字の合わせ技ですよ。「口」と「号」もうこれがきたら、号令をする、とかね?もうそこらへんしかないでしょ?まさかこれで「あごがしゃくれる」とか「あるきかたがただしくない」とかだったら涙そうそうですよ。ええ、でもそうなる運命なんですね。漢字って見ただけで意味が推測できるんじゃなかったんですかね。この漢字の読みは「わらおうとする」
 ・・・笑えよ、ベジータ



 最後は2つまとめて。「(彡+|)+石」「示+豆」この2つの漢字、これがまさに漢字の中で最も多くの音をもつ漢字なわけですね。その音なんと13音。この漢字1字が与える文書への影響は絶大なものです。日常的には絶対使わないであろうことが容易に想像できるではないか。なんだ13音て、「承」の2倍以上て。もはや私にこの読みの想像はできません。そんなこの漢字の読みはこちら「ほねとかわとがはなれるおと」「まつりのそなえもののかざり」
 グロいよ、まどろっこしいよ

 漢字はホントはもっと面白いんだから、そんな毛嫌いしないでモリモリ覚えていきたいものです。だって「ほねとかわとがはなれるおと」なんて文章に巡りあえるものつったら漢字くらいじゃない。いや、他にあっても困るってだけの話なんですけどね。小中学の頃はスルスル覚えられてたのに、高校入ってからサッパリだな・・・年のせいか・・・みたいな初老染みたこと言ってないで、貪欲にいきたいところです。ところで、小耳にはさんだ話では現在の国語教諭に求められる課題のひとつが「いかにして早く漢字を覚えさせるか!?」らしいですよ。全く余計なお世話ですね。そんな先生方を足蹴にしながら奮起する人が多くなれば面白い限りです。

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ほーむ > げるまにうむ


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